シスコの「マルゲリータ」

  
  
   シスコの「マルゲリータ」


まだ「ピザ」という食べ物が一般的でなかった頃、
初めてそれを食べたのは、当時 牛久保にあったシスコだった。

先駆的であり、でも気取らないところは、今も変わらない。
元気な店主がいつも出迎えてくれる。
 
私はこの店の「マルゲリータ」が好きだ。
とろけたチーズとプチトマトの若干の酸味を楽しみながら、あつあつのピザを頬ばる。
飲み物は、決まって水だけだ。
  
やはりピザは焼きたてだと思う。
所々でサクッと心地よい音がする。
気づいたら、食べ終えてしまっている。
 
これだけのものが、この値段なのは、
イタリアから輸入した小麦粉とイースト菌をベースに、
自らの店で生地から作っていることに、他ならない。
  
眼下に流れる豊川を眺めながら、見知らぬイタリアをふと想う。


   シスコの「マルゲリータ」